NEW!!【フルート】インラインorオフセット、リングorカバードの違い、リングキィ初心者におすすめなアイテムを紹介!

先日、こちらの記事でフルートの構造やパーツについて、大雑把に解説しました(まだの方は読んでくださいね♪)
今回は、フルートのパーツの中でも「胴部管」(主管ともいう)に焦点を当てて、さらに詳しくお伝えします。
胴部管といえば、フルートの中で一番長い部分で、”キィ”がたくさん並んでいます。
フルート購入を考えている方にとってはモデル選びに関わってくる、重要なパーツです。


「オフセット」「インライン」など、初心者にはあまり馴染みのないワードについても詳しく解説します。
これを読めば、自分にぴったりのフルートが選べるはずです!ぜひ最後までお読みください^^
1. フルートの「キィ」の並び。
インラインとオフセットの概要
胴部管のキィの並びには、大きく分けてインラインとオフセットの2種類があります。
- インライン: キーが一直線に並んでいる配置で、音色の均一性やスタイリッシュな見た目が特徴です。
- オフセット: 真ん中のキーが少し外側にずれて配置されているタイプで、手が小さい人にとって押さえやすい設計です。


キィの並びは、構えやすさ、ひいては演奏のしやすさに直結しますので
ネットでメリットやデメリットを調べて選ぶより、「自分がどちらが吹きやすいか」で選ぶことをおすすめします。
ちなみに初心者向けフルートは、ほとんどが下のオフセットが標準です。
身体が小さい小中学生は、インラインだと指が届かない可能性がありますので、まずはオフセットから始めた方がいいと思います。
番外編:ハーフオフセット
実は、インラインとオフセットの間に「ハーフオフセット」というキィ配置のフルートもあります。
登場したのは、わりと最近の話です。(メーカーによっては、ハーフオフセットを制作していないメーカーもあります。)
実は、私が今メインで使用しているフルート(アルタス)は、ハーフオフセットなのです!


左手薬指に当たるキィが、ほんのちょっとだけ出っ張っています。(オフセットほどではない)
このあたりは好みですね。私は正直、興味本位でこのハーフオフセットを選びましたが
その前の楽器がインラインで、それに慣れていたので、わざわざハーフオフセットにしなくてもよかったなぁ…と、少し後悔しています。
2.リングキィとカバードキィについて
リングキィとカバードキィの比較
この二つに関しては、「キィに穴があるかないか」のお話です。


上:リングキィはその名の通り、キィに穴が空いており、リングのように見えます。
下:カバードキィは、キィに穴がないものです。初心者向けフルートはカバードが標準です。
リングキィについて
リングキィのメリット
- 指が完全に穴をふさがないと音が出ないため、正しい指の位置が癖付く。
- ベンド(音程を微妙に変える)といった特殊奏法が可能。
- 管体の振動が指先へ伝わるので、聴くだけでなく、「感じながら」演奏できる。
リングキィのデメリット
- 指で完全に穴をふさがないと音が正しく出ないため、初心者や手が小さい人には演奏しづらい。
- 少しでも指の位置がずれると、音が不安定になったりするため、中級者でも速いパッセージなどで苦労することもある。
カバードキィについて
カバードキィのメリット
- キィに穴がないため、指を置くだけで確実に音が鳴る。
- 指の位置が多少ずれても音漏れがなく、演奏が安定しやすい。
- 初心者でも比較的簡単に正しい音を出せるため、練習がスムーズ。
カバードキィのデメリット
- リングほと正しい持ち方を求められないため、変な持ち方の癖がつく場合がある。
- 穴がないことで、音の通りがやや抑えられ、明るさやクリアさに欠ける場合がある。
- 特殊奏法はできない。(特殊奏法に出くわす機会はごく僅かです笑)
参考に:リングキィorカバードキィのレベル別選び方



私にはどっちが合うかなぁ・・・?
と思った方に、参考までに「レベル別の選び方」をまとめてみました。
- 初心者の場合 → カバードキーの方が扱いやすい。
- 中級者以上で技術を向上させたい人 → リングキィに挑戦すると良い。
- 上級者やプロを目指す人→音色・表現力を追求する人 → リングキィの方がメリットが大きい。
最初はカバードキィで練習し、技術が向上したらリングキィに挑戦するのが良い選択肢かなぁと思います!
しかし、大人の場合は、初心者でも最初からリングキィを選ぶ方もいます。試奏してみて使いこなせそうなら、リングを選ばれるといいかもしれません。
3.リングキィ初心者におすすめアイテム
1.リングキィプラグ
穴をちゃんと塞げない方は、慣れるまでこのような「プラグ」を使うのもおすすめです。


リングキィ初心者が苦労するのは、主に右手の薬指だと思います。なので最初は、その部分だけプラグを入ると練習もスムーズかと思います。
(リングキィフルートを購入すれば、プラグは付属されることが多いため購入する必要はありません)
<リングキィプラグを使用する上で注意するべきこと>
1.本来は、全て穴が空いた状態で良い響きがするよう設計されているので、プラグを入れることで音程への影響があります。(微々たるものですが)
2.プラグで埋めても、きちんと穴の上に指が来るように正しく持つ意識をしましょう。いずれはプラグを抜いて演奏しないと、せっかくリングキィフルートを買った意味も半減してしまうので、いつかはプラグを卒業するつもりで!
2.リングキィパッチ
アルタスフルートが最近開発した、「リングキィパッチ」。シールのようで手軽に貼れておすすめです。


こちらは音程の変化を最小限にしながら、穴を塞ぐことができまです。先ほどの「リングキィプラグ」のデメリットをカバーしているのですね。
見た目も、違和感がありません。(パッチを貼るとカバードキィのように見えますね)





こちらもいつかは卒業できるように、パッチを貼っていても「指がキィの真ん中に来る」ように意識して、楽器を持つようにしましょう!
まとめ
いかがでしたか?フルートの胴部管は、一番パーツが多く、キィの並びや、キィの形状など色々な選択肢があり、
それぞれの特徴を理解することで、自分に合ったフルートが選べるようになります。
この記事を参考に、自分の手の形やレベルに合ったフルートを見つけ、楽しいフルートライフが送れますように!
次回は「フルート胴部管②」として、「主要なキィの名称」「Eメカニズム」「トーンホール」などを詳しく記事にしようと思っていますので、お楽しみに♬




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